マンションにネズミが出たら、まずどうする?
「マンションなのにネズミが出た」
「夜になると天井や壁の中からカリカリ音がする」
「キッチンでネズミらしい糞を見つけた」
マンションでこのような異変に気づくと、「一体どこから入ってきたの?」と不安になる方も多いでしょう。
マンションのネズミ対策で戸建てと大きく違うのは、自分の部屋だけを確認すればよいとは限らないことです。
室内の配管まわりなどから侵入している場合もあれば、建物の共用部分を経由している可能性も考える必要があります。
そのため、マンションでネズミの気配を感じたら、
①本当にネズミなのか確認する
②室内の痕跡を確認する
③侵入経路を考える
④管理会社・管理組合へ相談する必要があるか判断する
⑤必要に応じて専門業者へ相談する
という順番で考えると整理しやすくなります。
私は1998年から不動産業界に携わり、住宅に関するさまざまな問題を見てきました。
この記事では、マンションでネズミを見つけたときの侵入経路や対策、管理会社へ相談したいケースについて、住宅の視点から分かりやすく解説します。
4コマ漫画




マンションにネズミがいるか確認する5つのサイン
ネズミは必ずしも人の前に姿を現すとは限りません。
「ネズミを直接見たことはないけれど、何かいる気がする」という場合は、まず痕跡を確認しましょう。
1|夜になると天井や壁から音がする
ネズミの気配に気づくきっかけの一つが、夜間の物音です。
天井や壁の中などから、
カリカリ
ガサガサ
トタトタ
といった音が聞こえる場合があります。
ただし、音だけでネズミと断定することはできません。
建物や地域によっては、ほかの害獣などが原因になっている可能性もあるため、音がする場所や時間帯を記録しておくとよいでしょう。
2|小さな黒い糞が落ちている
キッチンや収納、壁際などで見慣れない糞を見つけた場合も確認が必要です。
特に、
- キッチン収納の中
- 冷蔵庫周辺
- 食品庫
- 壁際
- シンク下
- 配管周辺
などを確認します。
糞らしきものを見つけても、素手で直接触らないようにしてください。
3|食品や袋がかじられている
保存していた食品の袋などに、かじられたような跡がある場合もネズミの痕跡として確認します。
食品を出したままにせず、密閉できる容器などで保管することも対策になります。
4|配管まわりなどに隙間がある
マンションでは、キッチン・洗面所などの設備と配管がつながっています。
室内から確認できる範囲で、配管が壁や床を通っている部分などに目立つ隙間がないか確認してみましょう。
ただし、目についた穴をすぐにすべて塞げばよいとは限りません。
すでにネズミが内部にいる可能性がある場合は、侵入状況を確認してから対策することが重要です。
5|夜になると繰り返し同じ場所から音がする
一度だけではなく、数日間にわたって同じ天井や壁から物音がする場合は、その周辺を移動経路として利用している可能性も考えられます。
「今日は音がしないから、いなくなった」と判断するのではなく、糞やかじり跡など、ほかの痕跡と合わせて確認しましょう。
マンションのネズミはどこから入ってくる?

マンションでネズミが出たとき、
「こんな建物のどこから入ってくるの?」
と疑問に感じる方も多いでしょう。
マンションでは、自分の部屋の窓や玄関だけが侵入経路とは限りません。
建物内部には給排水管や電気・通信設備などを通すためのスペースがあります。
そのため、ネズミの侵入経路を考えるときは、一つの部屋だけでなく建物全体とのつながりを意識する必要があります。
配管まわり
まず確認したいのが、キッチンや洗面所などの配管周辺です。
配管が壁や床を貫通している部分に隙間があれば、ネズミの移動経路になる可能性があります。
特に、
「キッチン周辺で糞を見つける」
「シンク下から物音がする」
という場合は、室内から安全に確認できる範囲で配管周辺を見てみましょう。
パイプスペースなど建物内部の設備スペース
マンションには上下階へ配管などを通すためのスペースがあります。
このような場所と住戸側に隙間がある場合、建物内部を移動してきたネズミが住戸へ入り込む可能性があります。
ここが戸建て住宅との大きな違いです。
自分の部屋だけ対策しても、建物側に侵入経路が残っていれば解決しないケースがあります。
ベランダ・外壁側
ベランダ周辺についても、建物の構造や周辺環境によっては確認対象になります。
ただし、高い場所や外壁などを自分で調査するのは危険です。
手が届かない場所を無理に確認したり、ベランダから身を乗り出したりせず、必要な場合は管理会社などへ相談してください。
共用部分
マンションでは、
廊下・設備スペース・ゴミ置き場などの共用部分
も建物全体のネズミ対策を考えるうえで無視できません。
自分の住戸だけでなく複数の住戸でネズミの気配がある場合などは、個人だけで解決しようとせず、管理会社や管理組合への相談を検討しましょう。
マンションでネズミが出たら管理会社に相談するべき?

ここが今回の記事で特に強化したい部分です。
マンションでネズミが出た場合、必ずしもすべてのケースで自分だけが駆除費用を負担して対応するとは限りません。
ネズミが、
専有部分だけの問題なのか
共用部分が関係しているのか
によって対応が変わる可能性があるからです。
管理会社へ相談したいケース
例えば、
- 天井裏や壁の内部から音がする
- 共用部分でもネズミを見かける
- 建物の配管スペースから侵入している可能性がある
- 複数の住戸で被害が出ている
- 自分では確認できない建物部分に侵入口がありそう
といった場合です。
このようなケースでは、自分で業者を手配する前に、一度管理会社へ状況を伝えてみましょう。
管理会社へ伝えておきたい内容
問い合わせる際は、
「ネズミが出ました」
だけではなく、
いつ・どこで・どのような痕跡を確認したか
を伝えると状況を共有しやすくなります。
例えば、
「3日前から深夜にキッチン上部の天井から物音がします」
「シンク下で小さな糞のようなものを見つけました」
「室内では侵入口が分かりません」
といった伝え方です。
可能であれば、安全に撮影できる範囲で糞やかじり跡などの写真を残しておくのもよいでしょう。
賃貸マンションと分譲マンションで対応はどう違う?
マンションでネズミが出たときは、建物が賃貸なのか分譲なのかによって、最初の相談先も考えておきましょう。
ただし、「賃貸なら必ず貸主負担」「分譲なら必ず自分で負担」と単純に決まるわけではありません。
どこから侵入しているのか、専有部分と共用部分のどちらが関係しているのか、契約や管理規約がどうなっているのかによって対応が変わる可能性があります。
賃貸マンションの場合
賃貸マンションでネズミの気配を確認した場合は、まず管理会社や貸主へ状況を伝えることを検討しましょう。
特に、
- 天井や壁の内部から音がする
- 配管スペースから侵入している可能性がある
- 共用廊下やゴミ置き場でもネズミを見た
- 建物側の隙間が原因と思われる
といった場合は、自分で建物を加工したり、業者へ工事を依頼したりする前に相談した方がよいでしょう。
一方で、室内の食品管理やゴミの放置などもネズミが寄りつく要因になり得るため、入居者側でできる対策も同時に進めます。
分譲マンションの場合
分譲マンションの場合も、共用部分が関係している可能性があれば、管理会社や管理組合への相談を検討します。
例えば、建物の共用配管や設備スペースなどが侵入経路になっている可能性がある場合、自分の住戸だけ対策しても解決しないことがあります。
まずは室内で確認した痕跡を整理し、
「どこで音がするのか」
「どこで糞を見つけたのか」
「いつ頃から発生しているのか」
を伝えましょう。
マンション全体に関係する問題なのか、自分の住戸内で対応する問題なのかを切り分けることが大切です。
マンションのネズミ対策で自分でできること
管理会社や専門業者へ相談する場合でも、自分でできる基本的な対策があります。
ポイントは、ネズミが寄りつきやすい環境をできるだけ減らすことです。
食品を出したままにしない
キッチンに食品を出したままにせず、できるだけ密閉できる容器などで保管します。
お菓子、乾麺、米、ペットフードなども確認しましょう。
袋に入っているから大丈夫と考えず、かじられた形跡がないかも確認してください。
生ゴミを放置しない
生ゴミはネズミの餌になる可能性があります。
キッチン周辺を整理し、ゴミ箱にはフタをするなど、ネズミが餌を得にくい環境にします。
マンションでは共用のゴミ置き場もあるため、共用部分でネズミを見かけた場合は管理会社などへ伝えましょう。
室内を整理する
段ボールや紙類などが大量に置かれている場所は整理します。
特にキッチン、収納、シンク下などは、ネズミの痕跡を確認しやすい状態にしておくことも大切です。
痕跡を記録する
糞、かじり跡、物音などを確認したら、場所と日時を記録しておきます。
例えば、
「8月20日23時ごろ、キッチン上部から物音」
というように記録しておけば、管理会社や駆除業者へ相談するときにも状況を伝えやすくなります。
マンションのネズミ対策でやってはいけないこと
早く何とかしたいからといって、状況を確認せずに対策すると、かえって原因が分かりにくくなることがあります。
共用部分を勝手に加工する
マンションでは、自分の判断だけで共用部分へ金網やコーキング材などを施工しないようにしましょう。
専有部分と共用部分の範囲はマンションによって異なるため、判断できない場合は管理会社や管理組合へ確認してください。
高所や危険な場所を自分で調査する
外壁、屋根、高い位置の設備などを無理に確認する必要はありません。
マンションのベランダから身を乗り出すなど、危険を伴う調査は避けてください。
侵入状況を確認せず穴を塞ぐ
室内で隙間を見つけても、すぐにすべて塞ぐのが適切とは限りません。
すでにネズミが建物内部や室内側にいる場合も考えられるため、
侵入状況の確認 → 必要な駆除・追い出し → 侵入口対策
という順番を意識しましょう。
市販品を追加し続ける
粘着シートや忌避用品などを使うこと自体が問題なのではありません。
ただし、
「効かなかったから別の商品」
「それでも音がするから、さらに別の商品」
と市販品だけを追加し続けても、侵入口そのものが残っていれば再びネズミが入ってくる可能性があります。
何度対策してもネズミの気配がなくならない場合は、対策用品を増やすより侵入経路を確認する段階へ進みましょう。
マンションのネズミ駆除を業者へ相談する目安
マンションでネズミの気配を感じたからといって、すべてのケースですぐに駆除業者が必要とは限りません。
一方で、自分では確認できない場所に原因がある場合は、専門業者による調査が役立つことがあります。
例えば、
- 何度対策してもネズミが出る
- 侵入口が見つからない
- 天井や壁の内部から継続的に音がする
- 複数の場所で糞やかじり跡が見つかる
- 配管スペースなど自分では確認できない場所が怪しい
- 清掃や衛生対策まで必要になっている
といった場合です。
特にマンションでは、住戸内だけを調べれば原因が分かるとは限りません。
業者へ相談するときも、
「ネズミを捕まえてくれるか」
だけではなく、
「どこから侵入しているのか調査してもらえるか」
を確認することが重要です。
ネズミ駆除業者を選ぶときに確認したいポイント

業者へ依頼する場合は、料金だけで決めないようにしましょう。
見積もりでは、
- 現地調査の範囲
- 駆除・追い出しの内容
- 侵入口の調査
- 侵入口封鎖の範囲
- 糞尿などの清掃・衛生対策
- 追加料金の有無
- 再発時の対応や保証
などを確認します。
ネズミ駆除を依頼した場合の料金目安や見積もりの内訳については、「ネズミ駆除の費用相場はいくら?料金の内訳と安く抑える7つのコツ」で詳しく解説しています。

マンションの場合はさらに、
「専有部分だけの施工なのか」
「共用部分に原因があった場合はどうするのか」
も確認しておくとよいでしょう。
1社の見積金額だけでは施工内容の違いが分かりにくいため、可能であれば複数社を比較して判断します。
ネズミ駆除業者を探すなら、料金だけでなく施工内容まで比較しましょう。
マンションでは、目の前のネズミへの対処だけでなく、配管まわりなどの侵入経路をどこまで調査してもらえるかも重要です。
当サイトでは、害獣駆除業者3社について、料金・侵入口対策・清掃・保証などを比較しています。
害獣駆除業者おすすめ3社を比較する

マンションのネズミを再発させないために大切なこと
ネズミ対策では、室内で見つけた1匹を捕獲しただけで終わらせず、なぜマンションの室内まで入ってきたのかを考えることが重要です。
基本的には、
①ネズミの痕跡を確認する
↓
②侵入経路を調べる
↓
③必要な駆除・追い出しを行う
↓
④適切な場所の侵入口対策を行う
↓
⑤清掃・衛生対策を行う
↓
⑥再び痕跡が出ていないか確認する
という流れで考えます。
マンションの場合は、この中にもう一つ、
「共用部分が関係していないか確認する」
という視点を加えてください。
ネズミ対策完全ガイドでも、マンションでは「配管・共用部・建物全体」という視点が必要としています。
ネズミ対策完全ガイド|駆除・侵入経路・再発防止7つの鉄則

何度もネズミが出る場合は「再発の原因」を確認する
一度対策したにもかかわらず再びネズミが出た場合は、同じ対策を繰り返す前に原因を確認しましょう。
例えば、
侵入口が残っている
捕獲・追い出しだけで終わっている
封鎖が不十分だった
餌になりやすいものが残っている
などが考えられます。
「また出たから粘着シートを増やす」だけではなく、なぜ再び入ってきたのかという視点で見直すことが重要です。
ネズミ駆除後に再発するのはなぜ?5つの原因と再発防止策

まとめ|マンションでネズミが出たら室内だけで判断しない
マンションでネズミが出た場合は、まず室内の糞・かじり跡・物音などを確認しましょう。
そして重要なのが、「どこから入ってきたのか」まで考えることです。
マンションでは、室内の配管まわりだけでなく、建物内部の設備スペースや共用部分が関係している可能性もあります。
そのため、
室内の痕跡を確認する
→ 自分でできる食品・ゴミ対策をする
→ 管理会社・管理組合へ相談する必要があるか判断する
→ 必要なら専門業者へ調査を依頼する
という順番で考えるとよいでしょう。
特に、天井や壁の内部から物音が続いている、侵入口が分からない、何度対策しても再発するといった場合は、室内だけで解決しようとせず、建物全体とのつながりも確認することが大切です。
マンションのネズミ被害で業者へ相談するなら、1社だけで即決せず、調査範囲・侵入口対策・清掃・保証まで比較して選びましょう。
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