イタチ駆除は自分でできる?
夜になると屋根裏から「ドタドタ」「ガサガサ」と物音がする。
部屋の中で今までになかった獣のような臭いを感じる。
そんなとき、
「イタチなら自分で追い出せないだろうか?」
と考える方もいるでしょう。
ホームセンターやインターネットでは忌避剤なども販売されているため、まず自分で対策してみたいと思うのは自然なことです。
ただし、イタチ対策は、
自分で確認できること
と、
自分で行うのが難しいこと
を分けて考える必要があります。
例えば、地上から住宅の外周を確認したり、物音がする時間を記録したりすることは自分でもできます。
一方、
- 高い屋根や軒下の調査
- 狭い屋根裏への侵入
- 害獣の捕獲
- 害獣が残っている状態での侵入口封鎖
- 広範囲な糞尿の清掃
などは、安全面や法令、施工方法まで考える必要があります。
また、天井裏から音がする=必ずイタチとは限りません。
ネズミ、ハクビシン、アライグマなど別の害獣が侵入している可能性もあります。
そのため、いきなり「イタチを捕まえる」ことから始めるのではなく、
①状況を確認する
↓
②害獣の種類を確認する
↓
③侵入経路を探す
↓
④適切な方法で追い出す
↓
⑤必要な侵入口対策をする
↓
⑥再発していないか確認する
という順番で考えることが大切です。
この記事では、イタチ対策で自分にできることと、専門業者へ相談した方がよいケースを分かりやすく解説します。
4コマ漫画 イタチ対策で自分にできることと、専門業者へ相談した方がよいケース




自分でできるイタチ対策はどこまで?

「DIYでは絶対に無理」
と最初から考える必要はありません。
まず自分でできる範囲から、現在の状況を確認してみましょう。
ただし、無理に屋根へ上ったり、害獣を捕まえたりする必要はありません。
DIYで重要なのは、
自分で駆除することより、まず被害状況を把握すること
です。
①物音がする時間と場所を記録する
最初に確認したいのが、物音です。
例えば、
- 何時ごろ聞こえるか
- どの部屋の上から聞こえるか
- どの程度続くか
- 「カリカリ」なのか「ドタドタ」なのか
- 毎日なのか、ときどきなのか
を記録します。
スマートフォンのメモなどで、
「23時ごろ・寝室の天井・5分程度」
のように残しておくだけでも構いません。
後から専門業者へ相談する場合にも、状況を説明しやすくなります。
②臭いや天井のシミを確認する
次に室内から、
獣のような臭い
今までなかった臭い
天井のシミ
汚れ
などがないか確認します。
ただし、臭いやシミだけで害獣の種類を断定することはできません。
気になる場所があれば、写真を撮って記録しておきましょう。
③住宅外周を地上から確認する
自宅の外から、安全に確認できる範囲を見てみます。
確認したいのは、
- 軒下
- 換気口・通気口
- 外壁
- 配管まわり
- 基礎まわり
- 増築部分との接合部
などです。
破損や隙間があっても、すぐに塞ぐ必要はありません。
そこが本当に侵入口なのか、住宅内部に害獣が残っていないかを確認してから対策する必要があります。
特に屋根や2階の軒下などは、地上から見える範囲だけにしてください。
脚立や屋根に上ってまで確認するDIYはおすすめしません。
④写真や動画を残しておく
害獣そのものを見かけた場合や、糞・足跡・住宅の破損箇所などを発見した場合は、安全な場所から写真や動画を残しておきます。
ただし、
写真を撮るために害獣へ近づく必要はありません。
記録は、害獣の種類や侵入経路を確認するときの材料になります。
イタチを忌避剤で追い出すことはできる?

イタチ対策を自分で調べると、
忌避剤
という方法を目にすることがあります。
忌避剤は、害獣が嫌がる臭いなどを利用して、その場所から遠ざけることを目的とした商品です。
ただし、
「忌避剤を置けばイタチ問題が解決する」
とは考えない方がよいでしょう。
仮に一時的に屋根裏から気配がなくなっても、住宅への侵入経路が残っていれば、再び害獣が侵入する可能性があります。
また、屋根裏の別の場所へ移動しただけという可能性も考える必要があります。
そのため忌避剤を使用する場合も、
忌避剤
=追い出しを試みる手段の一つ
として考え、
侵入口の確認や再発防止とは分けて考える
ことが大切です。
忌避剤を使う前に確認したいこと
忌避剤を使用する場合は、少なくとも、
本当にイタチなのか
どこにいる可能性があるのか
どこから外へ出られるのか
住宅内に残ったままにならないか
を考える必要があります。
特に、
「忌避剤を置く→音がしなくなる→すぐ穴を塞ぐ」
という流れには注意してください。
住宅内に害獣が残っている可能性を確認せずに出入口を塞ぐことは避けます。
イタチを自分で捕獲してもいい?
ここは非常に重要です。
自己判断で捕獲器を設置してイタチを捕まえる方法はおすすめしません。
野生鳥獣の捕獲や殺傷は、鳥獣保護管理法による規制があります。
環境省によると、野生鳥獣の捕獲等は、狩猟による場合などを除いて原則禁止されており、被害防止などを目的として捕獲する場合には、対象・地域・方法などに応じて許可が必要になります。
そのため、
「自宅に入ってきたから自由に捕獲してよい」
とは考えないでください。
なお、狩猟制度では「イタチ(雄)」などが狩猟鳥獣として指定されていますが、だからといって誰でも自由に捕獲できるという意味ではありません。狩猟には対象鳥獣・期間・猟法・免許や登録などのルールがあります。
捕獲を検討する場合は、まず自治体などの担当窓口へ確認するのが安全です。
参考:環境省|鳥獣の捕獲等に関する制度
自分で行わない方がよいイタチ対策

DIYで確認できることがある一方、危険を伴う作業は無理に行う必要がありません。
特に次のような作業は注意してください。
①屋根や高い軒下の調査
「侵入口を探したい」
という理由で屋根へ上るのは避けましょう。
屋根材の種類や勾配、濡れた状態などによっては転落事故につながります。
地上から確認できない場所は、専門業者へ調査を依頼する方法があります。
②狭い屋根裏へ無理に入る
天井点検口があるからといって、屋根裏を自由に歩けるとは限りません。
足を置ける場所を間違えると、天井材を破損したり転落したりする可能性があります。
また、糞尿などで汚れている可能性もあります。
「点検口がある=安全にDIYできる」
とは考えないようにしましょう。
③害獣がいる状態で侵入口を塞ぐ
侵入口らしい場所を見つけても、
「見つけたらすぐ塞ぐ」
ではありません。
住宅内部に害獣が残っている状態で出入口を塞ぐことは避ける必要があります。
まず害獣の状況を確認し、その後に必要な侵入口対策を考えます。
④大量の糞尿を素手で清掃する
屋根裏などに糞尿や汚れがある場合は、直接触れないようにしてください。
特に広範囲に汚れている場合や、狭い屋根裏で作業する必要がある場合は、自分だけで無理に清掃しない方が安全です。
被害状況を確認したうえで、必要な清掃範囲を判断します。
「自分でできること」と「業者へ相談すること」を分ける
ここまでを整理すると、イタチ対策は次のように考えると分かりやすくなります。
| 自分で確認しやすいこと | 専門家への相談を検討すること |
|---|---|
| 物音の時間・場所を記録 | 高所の侵入口調査 |
| 室内から臭いやシミを確認 | 屋根裏の詳細調査 |
| 地上から住宅外周を確認 | 害獣の種類を特定できない |
| 写真・動画を記録 | 捕獲を伴う対策 |
| 見える範囲の異変を整理 | 広範囲な糞尿清掃 |
| 市販対策品の説明を確認 | 建物全体の侵入口対策 |
DIYの目的を、
「何が何でも自分で駆除する」
ではなく、
「安全に確認できる範囲で状況を整理し、自分で対応できない部分を見極める」
と考えると判断しやすくなります。
イタチの侵入経路・追い出し・清掃・再発防止まで全体を確認したい方は、こちらも参考にしてください。
➡ イタチ対策完全ガイド|駆除・侵入経路・再発防止7つの鉄則
イタチ駆除のDIYで失敗しやすい4つのパターン
自分でイタチ対策をするときに注意したいのは、目の前の物音だけを止めようとしてしまうことです。
一時的に静かになっても、
侵入経路が残っている
住宅内に害獣が残っている
別の場所から再侵入できる
といった状態では、問題が解決したとは判断できません。
DIYでは、特に次の4つのパターンに注意してください。
失敗1|忌避剤だけで対策を終える
忌避剤を使用したあとに物音がしなくなると、
「イタチを駆除できた」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、忌避剤による追い出しと、住宅への再侵入防止は別の対策です。
仮に害獣が屋根裏から出たとしても、侵入できる場所がそのまま残っていれば、再び侵入される可能性があります。
そのため、
忌避剤を使う
↓
気配がなくなる
↓
終了
ではなく、
害獣の状況を確認
↓
侵入経路を確認
↓
必要な侵入口対策
↓
その後も再発していないか確認
まで考えることが重要です。
失敗2|見つけた穴をすぐに塞ぐ
住宅の外周を確認して、
「ここから入ったのでは?」
という隙間を見つけることがあります。
しかし、侵入口らしい場所を見つけたからといって、すぐ塞ぐのは避けましょう。
住宅内部に害獣が残っている可能性があるためです。
また、見つけた場所が住宅に必要な換気口や通気部分であれば、単純に塞ぐことが適切とは限りません。
侵入口対策では、
害獣が残っていないか
本当に侵入口なのか
ほかにも侵入口がないか
住宅の換気などを妨げないか
まで確認する必要があります。
失敗3|侵入口を1か所だけ確認する
「この穴を塞いだから大丈夫」
と判断するのも注意が必要です。
住宅には、
- 屋根まわり
- 軒下
- 換気口
- 外壁
- 配管まわり
- 基礎・床下まわり
- 増改築部分の接合部
など、外部とつながる可能性のある場所があります。
前回使用していたと思われる侵入口を対策しても、別の場所に侵入可能な部分が残っている場合があります。
DIYで確認するときも、1か所だけを見るのではなく、地上から安全に確認できる範囲で住宅全体を見ることが大切です。
失敗4|「音が消えた=解決」と判断する
屋根裏から音がしなくなると安心しますが、物音だけで対策完了とは判断できません。
確認したいのは、
新しい物音がないか
臭いが残っていないか
糞尿などの汚れがないか
侵入口が残っていないか
封鎖した場所に異常がないか
などです。
また、最初からイタチではなく、別の害獣が侵入していた可能性もあります。
「音がなくなった」ことを一つの判断材料としつつ、侵入口や被害箇所まで確認して再発防止を考えることが重要です。
忌避剤などで一度静かになったのに、再び屋根裏から物音がする場合は、侵入口が残っている可能性などを改めて確認しましょう。
➡ イタチ駆除後に戻ってくるのはなぜ?再発する5つの原因と対策
イタチ駆除を専門業者へ相談した方がよいケース
DIYで状況を確認できても、自分では原因を特定できないことがあります。
特に次のような場合は、専門業者による調査を検討してください。
- 屋根裏から何度も大きな物音がする
- 強い獣臭が続いている
- 天井にシミがある
- 糞尿らしき汚れが広範囲にある
- どこから侵入しているのか分からない
- 高い屋根や軒下の確認が必要
- イタチなのか別の害獣なのか判断できない
- 忌避剤などを試しても再び物音がする
- 一度対策したのに再発している
特に重要なのが、
「害獣の種類」と「侵入経路」が分からない場合
です。
「イタチだと思うからイタチ駆除をしてほしい」
と決めつけるのではなく、
「屋根裏から物音がするので、何が侵入しているのか調べてほしい」
と相談する方が原因確認につながります。
業者へ依頼すると何を確認してもらう?
害獣駆除業者へ相談するときは、
「イタチを追い出してもらう」
だけを目的にしないことが大切です。
確認したい内容は大きく次の5つです。
①害獣の種類
物音だけでイタチと決めつけず、糞や足跡、臭い、目撃情報なども含めて確認します。
②被害範囲
屋根裏のどの範囲に痕跡があるのか、糞尿や汚れがどの程度あるのかを確認します。
③侵入経路
どこから住宅へ入っている可能性があるのかを確認します。
1か所だけではなく、住宅外周も含めて確認してもらえるかがポイントです。
④必要な施工内容
調査結果をもとに、
追い出し
侵入口対策
清掃
必要に応じた衛生対策
など、何を行うのか確認します。
⑤施工後の対応
工事後に再び物音がした場合の対応や、保証が付く場合はその対象範囲・条件を確認します。
イタチ駆除業者は料金だけで選ばない

DIYで解決できず業者へ相談するとき、
「一番安い業者に頼もう」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、害獣駆除の見積もりでは、総額だけでなく施工内容を見ることが重要です。
例えば、同じような金額でも、
A社:追い出し中心
B社:調査+追い出し+侵入口対策
というように、施工内容が異なる可能性があります。
見積書を比較するときは、次の6項目を確認しましょう。
| 比較項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 調査範囲 | 屋根裏や住宅外周をどこまで確認するか |
| 害獣の確認 | イタチと決めつけず原因を確認するか |
| 施工内容 | 何をどこまで施工するのか |
| 侵入口対策 | 再侵入を防ぐ施工が含まれているか |
| 清掃 | 糞尿や汚れへの対応内容 |
| 保証 | 期間だけでなく対象範囲や条件 |
見積書を受け取ったら、
「総額はいくら?」
だけではなく、
「この金額には何が含まれている?」
を確認してください。
害獣駆除業者を選ぶときは、料金だけでなく調査範囲・侵入口対策・清掃・保証まで比較して判断することが大切です。
自分で侵入口を確認できない場合は
屋根裏の物音が続いている、侵入口が分からない、高所の確認が必要といった場合は、専門業者による調査も選択肢です。
依頼する場合は料金だけで決めず、調査範囲・施工内容・侵入口対策・清掃・保証まで確認して判断しましょう。
イタチ駆除業者へ相談するときに伝えること
業者へ問い合わせる前に、分かる範囲で状況を整理しておくと説明しやすくなります。
例えば、
「夜11時ごろ天井から音がする」
「寝室の上から聞こえる」
「数日前から獣のような臭いがする」
「軒下に気になる隙間がある」
「忌避剤を使ったが再び音がした」
などです。
写真や動画を撮っている場合は、それも調査時の参考になります。
一方、
「イタチに間違いない」
と自分で決める必要はありません。
分からない場合は、
「何の害獣か分からない」
とそのまま伝えて構いません。
イタチ駆除をDIYするか業者へ頼むかの判断基準
迷った場合は、
「自分でできるか」
だけでなく、
「安全にできるか」
で判断してください。
自分で確認しやすいケース
- 地上から住宅外周を確認できる
- 物音の時間や場所を記録できる
- 室内から臭いやシミを確認できる
- 写真などで状況を記録できる
- 市販品を説明書に従って安全に使用できる
業者への相談を検討するケース
- 屋根や高所へ上る必要がある
- 狭い屋根裏へ入る必要がある
- 害獣の種類が分からない
- 侵入口を特定できない
- 捕獲を検討している
- 糞尿の汚れが広範囲
- DIY後に再発した
- 建物への施工方法を判断できない
費用を抑えるためにDIYを選んでも、危険な場所まで無理に作業する必要はありません。
安全に確認できるところまでは自分で確認し、それ以上は専門家へ相談する
という分け方も選択肢です。
イタチ駆除のDIYで大切なのは「追い出した後」
イタチ対策を考えると、
「どうやって追い出すか」
に目が向きがちです。
しかし、住宅の再発防止という点では、その後も重要です。
基本的には、
被害状況を確認する
↓
害獣の種類を確認する
↓
適切な方法で追い出す
↓
住宅内に残っていないか確認する
↓
侵入経路を確認する
↓
必要な侵入口対策をする
↓
清掃・被害箇所を確認する
↓
再発していないか確認する
という流れで考えます。
DIYで一時的に物音がなくなった場合も、
「静かになったから終了」
ではなく、その後の侵入経路まで確認しましょう。
まとめ|イタチ駆除は「自分でできる範囲」を見極めよう
イタチらしき害獣が屋根裏にいる場合でも、最初からすべてを業者へ任せなければならないわけではありません。
自分でも、
物音を記録する
臭いやシミを確認する
地上から住宅外周を見る
写真や動画を残す
といったことはできます。
一方、
高所の調査
狭い屋根裏への侵入
害獣の捕獲
住宅内に残っている可能性がある状態での封鎖
広範囲な糞尿清掃
などは、安全面や法令、建物への影響まで考える必要があります。
また、忌避剤などで一時的に物音がなくなっても、侵入口が残っていれば再侵入する可能性があります。
大切なのは、
「全部自分でやるか、全部業者に頼むか」
の二択ではありません。
まず安全に確認できる範囲で状況を整理し、自分では判断・施工できない部分だけ専門家へ相談するという考え方もあります。
DIYで解決しない場合は施工内容まで比較
忌避剤などを試しても再び物音がする場合は、害獣の種類や侵入経路を改めて確認する必要があります。
専門業者へ相談する場合も、その場ですぐ契約するのではなく、調査結果と見積もりを確認してから判断しましょう。
ほかの害獣駆除業者とも比較したい方はこちら


